「お待たせ。紅茶でよかった?」
三上くんはトレーでカップとポットを運んできて、テーブルの上で紅茶を注いでくれた。
カップにはミルクがあらかじめ少量入っていて、紅茶とゆっくりと混ざり合っていく。
「クインは人見知りなんだ。そのうち慣れたら触れると思うよ」
「クイン?」
「彼女の名前。気位が高いから、女王さまみたいだってことで、クイーンを短くしてクイン」
不思議な猫はお姫さまじゃなくて、女王さまだったらしい。
名前から高貴だなんてちょっとおかしいな。
「不思議な色の毛だね。なんて種類なの?」
「ロシアンブルーだよ。銀が入った青なんだ。クインは普通よりちょっと白っぽいけどね」
三上くんがあたしの横に座ると、クインがすぐに彼の膝に移動した。
あたしに見せつけるように、三上くんに甘えているように感じるのは、気のせいだろうか。


