告白 1&2‐synchronize love‐





放課後。

三上くんと一緒に生徒玄関を出た途端、木枯らしに肩より長くなった髪が乱れた。

最近の風は冷たいというより痛い。

手袋を買いに行こうかなと考えていたら、三上くんが制服のポケットからカイロを出した。


「はい。一個あげる」

「いいの? ありがと」


こういう時、差し出すのが手じゃなくてカイロなのが三上くんだ。

周りにいるカップルたちは、寒さを理由にベタベタくっついているのに、あたしたちはただ並んで歩く。


「最近お兄さんはどう?」

「どうって…」


あれだけ三上くんと付き合うことに反対していたから、てっきり邪魔をしてくると思ってたんだけど…

恭一はあれ以来、学校には現れなくなった。

バイト先には迎えに来てくれているけど、ちょっと元気がない。

バンドの方に時間をさくようになったんだろうけど、少し心配だ。


「まあ、おとなしくはしてるかな…。まさか三上くんトコに行ったりしてないよね?」

「俺のトコに?」