告白 1&2‐synchronize love‐


そこにタイミング良く、登校してきた三上くんがドアの所に立つ。


「おはよう酒井さん」

「お、おはよ三上くん」


三上くんはチラッとユウナ先輩を見て、教室に入っていった。


「もしかして、いまの?」

「ええと…はい」

「あのコ、前に噂になってたコじゃん。失恋した相手って、彼だったの?」


どうやらあたしが『3股女』と噂されていた時の話らしい。

恭一と、コータ先輩と、もう一人は誰だと思っていたら…


「失恋した相手はちがいますよ」

「そうなの? あの時かなり凹んでたみたいだからさ、もう大丈夫なのかと思って」

「まあ…完全に吹っ切れたと言うとウソになるけど。でも、好きになっちゃいけない相手だったんで」


今は、彼を好きになってる途中なんです。


そう小さく呟いたあたしに、ユウナ先輩はなぜか一瞬、表情を暗くした。


「…そっか。あんまムリすんじゃないよ」


そう言って、あたしの頭を撫でてくれた。