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あたしに彼氏ができたという事実は、だいたい三日くらいで学校全体に広まったらしい。
ユリたちは「なぜコータ先輩はダメで三上くんはOKなの?」と、失礼なことを言っていた。
まあ彼は物静かで目立たないし、意外と綺麗な顔してることも、あたしくらいしか知らないだろうから。
クラスメートたちはそんな感じで皆、特に大きな反応を示しはしなかった。
「次はクラスの男だって」
そんな陰口はちらほら聞こえたりしたけど、陰湿な嫌がらせなどはピタリと止んだ。
こっそりそれに安心したあたし。
三上くんにも迷惑が及ぶんじゃと、少し心配していたから。
それからユウナ先輩は…
「コレ。前に言ってたCD。返すのはいつでもいいから」
ある朝、わざわざ1年のクラスに来てくれた先輩。
ジャケットが手書きイラストのCDを三枚受け取り、それを眺めていたあたしに、先輩は耳打ちしてきた。
「彼氏できたんだって?」
「…はあ」
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あたしに彼氏ができたという事実は、だいたい三日くらいで学校全体に広まったらしい。
ユリたちは「なぜコータ先輩はダメで三上くんはOKなの?」と、失礼なことを言っていた。
まあ彼は物静かで目立たないし、意外と綺麗な顔してることも、あたしくらいしか知らないだろうから。
クラスメートたちはそんな感じで皆、特に大きな反応を示しはしなかった。
「次はクラスの男だって」
そんな陰口はちらほら聞こえたりしたけど、陰湿な嫌がらせなどはピタリと止んだ。
こっそりそれに安心したあたし。
三上くんにも迷惑が及ぶんじゃと、少し心配していたから。
それからユウナ先輩は…
「コレ。前に言ってたCD。返すのはいつでもいいから」
ある朝、わざわざ1年のクラスに来てくれた先輩。
ジャケットが手書きイラストのCDを三枚受け取り、それを眺めていたあたしに、先輩は耳打ちしてきた。
「彼氏できたんだって?」
「…はあ」


