告白 1&2‐synchronize love‐


「バンドのコト。あんたいま、大事な時期なんでしょ?」

「バンドはまあ、そうだけど。俺は別に…」

「ウソだね。あんた迷ってるだけでしょ」


ちょっと睨みながら言ってやると、恭一は目を逸らしてうつむいた。

どうせなら、暗いアスファルトなんかじゃなく、星を見上げればいいのに。


「前のメンバーに未練があるにしても、デビューにだって惹かれてんでしょ。このままあたしにかまけて逃げてたら、きっと後悔するよ」

「……なんか、美緒ちゃんがオトナなコト言ってる」

「あたしは前から、あんたよりはオトナだよ」

「美緒ちゃん……好きっ!!」


なにを思ったか、恭一はいきなりあたしに抱きついてきた。

心臓が、止まるかと思った。



「な…、なにすんのよっ!」

「美緒ちゃん、やっぱ彼氏なんかダメだよっ! 俺のドコが不満なのォ!?」

「っ…そういうトコがだよバカっ!」


力いっぱい叫んで、あたしは縁石から恭一を突き飛ばした。





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