「ごちそうさま。美味しかった。…でもこんなトコで勝手に料理したりして、良かったの?」
「だいじょーぶさ。ココ、昔から俺らのたまり場みたいなトコだから」
「俺ら?」
「そ。バンド仲間ね。高校からの常連なの。ま、ハルカだけはあんまり寄り付かないケド」
ハルカ…って、あの強烈美女のハルカさん?
「ハルカさんもバンドやってるの?」
「そうだよ? 聞いてなかった?」
「聞いてナイ。…彼女、じゃないの?」
「彼女ォ!? 俺の? まっさかあ! 美緒ちゃん冗談キツいって!」
なぜか恭一は腹を押さえて笑い出す。
畳の上に転がりそうな勢いで。
なんで『まさか』なのかはわからないけど、そういう関係じゃないのか。
いまさら、ホッとしてしまった。
もう遅いのに。
でも…よかった。
そう思うことくらい、許してよね。


