さすが優等生は違う。
人間の強い部分とは?
なんて、こんな哲学的な問題も、簡単に解いてしまうんだ。
「ねぇ、三上くん。教えてよ」
「なんで?」
「なんでって…気になるから」
三上くんはそれでも答えてくれず、なぜか小さく笑う。
こんなにイジワルな人だったっけ?
生徒玄関で彼が靴を履き替えた時点で、あたしは答えを諦めた。
なんだか知らないけど、三上くんはあたしに『答え』を言うつもりがないんだろう。
上靴をしまい、外靴を指に引っかける。
「あれ。正面から出ないの?」
「うん。また抜け道使わせてもらうね。…じゃ」
また明日。
と彼に背を向け、体育館へと足を踏み出す。
「酒井さん」
「え?」
「キミは知ってるはずだよ」
意味深な三上くんの言葉。
「それってどういう…」


