告白 1&2‐synchronize love‐


自分の体が震えていることに気付いた時、


「そうよ。野蛮なことはもうおしまいにして」


不意に凛とした声が割って入ってきた。

それまで傍観していたハルカさんが、倒れた恭一を引っ張り起こした。


「もう行くよ。時間だ」

「っ…。ハルカ、おまえ先行ってろ」

「バカ言わないでよ。今日は遅れられないの、わかってるでしょ」

「……後で行くから」


こっちを睨みつけながら言った恭一に、ハルカさんはため息をつく。

そして次の瞬間、恭一の頬を平手打ちした。

野次馬のざわめきの中で、乾いた音が短く響いた。

あまりにも綺麗に入った平手打ちに、恭一はよろめいた。


「あたしたちまで巻き込むつもりなの? もういい加減にしてよ。…あのコも嫌がってるんだし」


ハルカさんがあたしを見て言う。

恭一は唇を噛んで、しばらくしてから握りしめていた拳をほどいた。

揺れる薄茶の瞳が、あたしみ捉えて一瞬光った気がした。