告白 1&2‐synchronize love‐


わからないよ恭一。

どうしてそんな恐い顔してるの?

どうしてそんなに、怒っているの?


「美緒ちゃん。二人で話しがしたい」

「や…やだ。したくない」


あたしは首を振って、アスファルトに倒れたコータ先輩に駆け寄ろうとした。

でも恭一の手に、とうとう腕をつかまれて動けなくなってしまう。


「美緒ちゃん! ちゃんと俺を見てよ!」

「やめてっ! 放してっ」

「やめないし放さない! やっと会えたんだから、ちゃんと話しを…」

「キャ……ッ!」

言いかけた恭一を、今度は起き上がったコータ先輩が殴り飛ばした。


「先輩!」

「ざけんなテメェ!! 美緒に触ってんじゃねえッ」


温厚なコータ先輩も、口調を変えてすごい形相をしている。

倒れた恭一に掴みかかろうとするから、あたしは慌てて先輩を止めた。


「もういい! 先輩やめて!」

「よくねーだろッ」

「ごめんなさい! でも殴り合いなんか見たくないよっ!」


細身だけど、やっぱり男の人なんだ。

いまにも恭一にのしかかろうとするコータ先輩を、あたしは全身で止めにかかる。

恭一が殴られた瞬間の映像が、頭に張り付いて離れない。