いきなり何言ってるのこの人!
しかしコータ先輩は背中のあたしを振り返って、小さく舌を出した。
あ……そっか。
協力してくれるということか。
「彼氏って………、美緒ちゃんホント?」
あたしはコータ先輩の背中からちょっとだけ顔を出して、恭一を見た。
すごい、びっくりしてる。
ハルカさんは恭一の後ろで、黙ってタバコに火をつけていた。
「…ホントだよ。だからもう近づかないで。色々困るから」
「そういうコト。俺も美緒に、他の野郎が近づくの我慢できないから。こいつにちょっかい出すんじゃねーよ」
あたしはうっかり顔を赤くしかけた。
…コータ先輩、クサすぎ。
でもイケメンだからそんなセリフも似合っちゃうんだね。
「許さないよ」
恭一が、両手を握りしめて呟いた。
あたしとコータ先輩は顔を見合わせる。


