告白 1&2‐synchronize love‐


「先輩、一人なんですか?」

「そうだよ。俺、買い物は一人でしたい派なの」


買い物の仕方に派閥があるのか。

ならあたしも一緒だ。

買い物は大抵一人でする。

先輩はあたしを人の流れから、道の端へと引っぱり出した。


「時間あるならお茶でもどう? お嬢さん」

「それってナンパですか」

「まあね。せっかく会ったんだしさ。おごるよ?」

「結構です」

「あーらら。またフラれちゃったか」

「………いや、うん。いいですよ」


少し考えてからあたしが答えを変えると、コータ先輩は形の良い目をまんまるにした。


「え、いいの?」

「はい。でも、あたしにおごらせてください」

「美緒に? なんで?」


影で助けてくれていた、お礼がしたいから。

そう言おうとした時、人ごみの中から、


「美緒ちゃんっ!!」


聞きたくない、声が聞こえた。