告白 1&2‐synchronize love‐


叩かれた頬がジィンとしびれる。


「ちょっとやめて、アイ」


美人が眉をひそめて止めに入ろうとしたけど、アイという女はそれをムシする。

何か、あたしが相手の感情をひどく刺激してしまったらしい。

アイって人の目が血走ってる。


「テメェ生意気なんだよ! ユウナの方が百倍美人だっつーのッ」


女の右手が、再び高く上げられる。

たぶんあのキツめの美人が『ユウナ』なんだろうな…

そんなことを考えながら、迫りくるビンタに目をつむった。

その直後、


ビチャッ……


湿ったような気味の悪い音がして、それからしばらく待ってもビンタの衝撃はなく。

おそるおそる目を開けると、予想しない光景が待っていた。

アイって人の頭に、びしょ濡れの…

雑巾。

なんで…?


「あー、すみませーん! 落としちゃいました~」

「大丈夫ですかぁ~?」


声がした上の方を見ると、校舎の三階の窓から、生徒が何人かこっちを見下ろしていた。