告白 1&2‐synchronize love‐


これでいいだろうと思って、ため息も我慢して言ったのに。


「ちょっと、アイ…?」


美人の後ろからツカツカ出てきた女子に、あたしは平手打ちをくらった。


パァンッ!!


乾いた音が派手に響き、数秒チカチカと視界の隅が光った。

痛みが脳に伝わるよりも前に、あたしの手が仕返ししようと動きそうになったけれど。

そんなことをしてどうなるというのか。

暴力なんて何の役にも立たないと、理性が手の動きを封じ込めた。

暴力を暴力で返したら、あたしは自分を嫌いになっていただろう。


「いた……」


何だか自分が情けなかった。

あたしがこういう人間相手に冷静に対処しても、相手の感情を余計にヒートアップさせるだけ。

わかっているんだけど、いつもこうなる。

中学の時も、上級生にこうして囲まれたことがあったっけ。

あたしはどうしてもっと上手く、立ち回れないんだろう。