告白 1&2‐synchronize love‐


このままだと恭一に強引に押されて、いらないことを喋ってしまう気がした。


『ねぇ美緒。…深田さんとさ、ちゃんと話してみたら?』

「話すって、何を?」

『ほら、なんか誤解とかあるかもしれないじゃん』

「だから誤解ってなに。あたしは別に恭一に彼女がいたとか、そういうことはどうでもいいの。もうイヤなの。ただそれだけ」


あたしって、いつからこんな大嘘つきになったんだろう。

これだけ色んな感情がごちゃ混ぜになってて、自分でもわけがわからなくなってるのに。

それだけ、なんてよく言えたもんだよ。

それでもあたしはヒカルに、絶対に喋らないよう念を押して、電話を切った。

優しいヒカルには、酷なことを頼んでいるとわかっている。

でもここで踏んばらないと、自分が自分じゃなくなってしまう気がするんだ。

ため息をつきかけた時、




「酒井美緒サン」




不意に女の声に名前を呼ばれて、顔を上げた。