告白 1&2‐synchronize love‐


生徒玄関は使わずに、靴だけを持って体育館側に向かい、渡り廊下から外に出た。

廊下からは体育館の中がチラリと見えて、引退したはずのコータ先輩と葛城先輩がまだ部活に参加していた。

この前も手伝うとか何とか言っていたっけ。

まあ、あの二人はもう進路は決定しているらしいから、余裕なんだろうけど。

あのバスケ部用の黒いジャージを着て、二人とも、汗かきながら後輩を指導していて。

アリに集られるアメみたいに後輩たちに囲まれている。

慕われてるのがそれだけでわかった。

悪い人じゃないから、困るんだよね。

だから冷たい態度をとりきれない…なんて、それは言いワケか。

あたしは見つからないように体育館の裏に回って、キョロキョロあたりを探した。

三上くんが意味のないことなんて言うとは思えない。

きっと何かがあるんだろう。

グラウンドで活動している運動部に見られないように、その何かを探して…