告白 1&2‐synchronize love‐


突っ伏したまま、顔を窓に少しだけ向ける。

校門から出ていく生徒を、チェックしてるバカはまだいた。

あそこに行きたい。

アイツに会えばきっと、こんな沈んだ気持ちなんかふっ飛ぶだろう。


「なになに美緒ちゃ~ん、元気ないゾ? しょうがない。お兄さんがとっておきのネタを披露してあげるから、ハッピーな気分になりなさい!」


とかなんとか、あのヘラヘラ顔で言ってあたしを笑わせてくれるだろう。

なんて、バカなあたし。

泣きそうだ…

そう思った時、教室の入り口で物音がした。


「…酒井さん?」


誰かが教室に入ってきた。

あたしは窓の外を見たまま返事をしない。

入ってきたのが三上くんだってわかったから。

じゃあいいやって、

見られてもいいやって思ったから。


「……こんな時間まで残ってるなんて、珍しいね」


ほらね、やっぱり。

三上くんはあたしが泣いてるのを見ても、いつもと変わらない。