君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜




それからしばらくして、親同士が再婚。

あたしは龍心とずっと一緒に居られるから、すっごく喜んだのを覚えている。

小学校に入学すると同時に結婚して、お父さんもその年の4月から転勤になったから、新しい土地で折山家が始まった。

だからあたしたちを本当の兄妹に思っている人ばかりだ。

龍心と血が繋がっていないことは、友達にも言っていない。

わざわざ言う必要もないと思うから。

名前も、「心」っていう共通の字があるから、尚更疑う人なんていない。

そんなこんなで過ごしてきたこの9年間。

龍心への想いは日に日に積もっていき、時間だけが過ぎた。

だけど、



家族を壊したくない。



そんな気持ちが、あたしの想いの邪魔をする。

龍心以外の人を、好きになれる日が来ればいいのに。

そんな出逢いが、今日から始まる高校生活でありますようにと、あたしは駅まで歩きながら願っていた。