君色のこころ〜1番近くて1番遠い〜


なんか心奈も身構えてるし。

警戒されてんのか、俺?

自分の部屋に行くには心奈の前を通って階段に行かなければいけない。

ここで止まるのも変だったから、俺は心奈の方へ歩き出した。

なんか言おう。

数秒の間にいろいろ考えたが…、

「おかえり」

としか言えなかった。

あー!くそっ!もっとなんかねぇのかよ、自分!

自分の部屋に入った途端、俺は頭を抱えて座り込んだ。

「バカ野郎…」

こんなんじゃ、いつまで経っても何も変わんねぇじゃねぇかよ。

自分にイライラした。

心奈は妹。

話して普通なんだよ。

話せないのは、俺がまだ心奈を女として見てるって証拠だ。

これじゃ、玲菜に失礼じゃねぇかよ…。