――ふう……。


皆さまぎこちなく期待外れって感じの対応では正直あったかもしれないけれどなんとか何事もなく無難にご利用メニューの目的を最後尾の番号札の方まで聞き終えて丁寧に感謝の意を込めてお辞儀を済ませ真紅の垂れ幕の向こう側へと戻り心の中で大きく息をついた時目の前に黒い影が立ちはだかりびくりと身体を震わせた。




「か…香神主任!!!」



気配も感じなかったせいか思わず悲鳴をあげそうになったのをなんとかこらえた。