軽やかに次々と長く大きな手で本棚へと配架してゆく横顔をどこかで知っているような気がして思わず胸がキュンとなり息をつまらせた。 何気なくただ配架してるだけだけど…こんなにも深く心に帯びる精悍で新鮮な空気が漂う…そんなどこか気持ちを前にも感じそしてどこかで見かけた気がした。 「何してるの?」 「えっ??? あっ………!!! 怒賀さんっ!!!」 眉間に皺をよせて背後から近づいてきた怒賀さんの姿に現実へとよびもどされ苦笑いをうかべた。