妖恋愛




「「おい!女子らファイトー!!」」




男子の声援が聞こえる。




今、私たちのチーム相手チームと
同点みたいだ……。





あと10分。



勝て。




……勝てっ…!







「くるみ!ボールそっち来るよ!!」




「えっ?!」





驚きながら、相手チームを
見れば、私に向かってボールを
投げようとする女子がいた。




もう、前を向いたときには、
ボールは飛んできていて。






「……!!」




危ないっ!


当たっちゃう!!




こわくて目を瞑りながら
手を前に出していると……、





「あれ…?…痛くない?…てか、」





ボール取れてたーーーー!!!





「「藍沢ナイスっ!!」」



男子がボールを取った
私を誉めてくれた。






「くるみ!よくやった!あとは、
うちに任せな!全力であのチーム
全滅させてやるわ!!!」



「千代…!!うん!任せた!!」





私は、千代にボールを託す。






千代がボールを受けとると、
まわりの雰囲気が一瞬にして、
緊張感でいっぱいになった。






千代…!
頑張れ…!!






「覚悟しときな!A組の女子ら!!」




千代がそう言うと、A組の女子
たちは、いっせいに構える。






「いくぞー!!!!」




その声を合図に…、






「おぉりゃぁぁーー!!!!!」と
すごい気合いで、ボールを一気に投げる。






「「きゃーっ!!!」」






わ…すごい速さのボール…。

これじゃ、女子たち
ボールなんか取れないよ…。






一人に当たる。






…けどそれだけじゃ
終わらなかった。





また、一人。





次、また一人…。



と、どんどん当たってく。





千代の投げたボールの勢いが
有りすぎて、当たる女子たちの
体でボールがバウンドするから
エンドレス状態なんだ。





ボールがやっと地面に
転がったとき、タイミングよく
笛の音が校庭に響いた。