……―――
「おーい!ボールそっちいった!
ぜってぇ当たるなよ!!」
「「うぇーい!!」」
男子盛り上がってるな~。
女子は次か~。
ドッヂボールって私、
小さい頃から苦手…。
「あっ…!」
神楽…。
ボール今、誰かに当てた…!
応援したい…!
ただでさえも声小さいのに、
大きい声出すなんてできるか
分かんないけど……、
やってみる価値はある。
「かぐら~!」
ダメだ。全然小さい。もっと、もっと。
せーのっっ!!
「かぁーぐぅーらぁー!!!!!」
言えた!
この声届くかな?
届いてほしい。
名前を呼んだ瞬間、
バッと神楽は私の方を見てきた!
「…!!、」
ヤバイ。どうしよう。
ドキドキが止まらない。
今、私を見たとき、小さく笑った…?
あの笑顔は…ズルいよ。
神楽は試合に集中してるみたいで、
こっちを見たかと思えば、
すぐ前を向いてしまった。
でも、すぐ前を向いても、
私が悲しくならなかったのは、きっと、
いや、絶対…、
私に背を向けながら、
裏ピースをしたから。
今の私、絶対顔真っ赤だ。
神楽を見ているだけで、
どんどん“好き”が積もる。



