妖恋愛

神楽の目をしっかり見る。




胸がキュッて締め付けられる感じがした。




神楽…。




こんな感情をもって、
神楽の名前を心の中で呼ぶなんて
本当に久しぶり。





久しぶりな出来事に
今、すごく嬉しい気持ちを抱いている。






「あっ。おい。泣くなよ。
悪かったって。」





涙で視界がぼやけても、私は
しっかり神楽が見える。



どんな表情をしているかもわかるよ。




今の神楽は、凄く
意地悪な、でも優しさで
溢れている表情。






ずっと、求めていた。



ずっと、見たかった。





神楽の意地悪く笑った顔も。


心配そうな顔も。


泣きそうな顔も。


寂しそうな顔も。


悲しそうな顔も。






全部、独り占めしたかったんだ。





私ってば、神楽のことになると、
こんなにも欲張りになる。





諦めるって決心しても、
やっぱり無理なんだよ。




最初から分かってた。





私は、神楽が大好き。




いつか、もう一度、告白するんだ。



あの時、言えなかった告白を。






私が決意しなきゃいけないのは、
諦めることじゃなく、




“告白”





することだったんだよ。








やっと分かった。





もう自分の気持ちに背いたりしないよ。