風の詩ーー君に届け

郁子は、詩月が席を外した理由を知り、舞台に歩いていく詩月の後ろ姿を見つめる。



舞台ではリーダーが、マネージャー交代と「Jupiter」演奏の経緯を話している。



体育会系の遥が舞台から、しきりに愛想を振り撒いている。


空が詩月の手を取り、舞台へ導く。



詩月が舞台に上がると、ざわめきと歓声は更に大きくなった。


メンバーが各々、定位置に着き、楽器を構える。



いきなり舞台の照明が全て落とされる。



そして、フットライトの明かりと楽譜部分のみが照らされる。


同時にパッと、バックスクリーンに星空が映し出され、放射線状の明かりがランダムに客席を照らす。


不規則に会場を巡る、放射線状の光に浮かんでは照らされる塵がスターダストのようだ。