風の詩ーー君に届け

緒方の手を掴み、猫展行きを変更し電車に乗った自分の行動……。



顔が熱い。
胸が熱い。



忙しく跳ねる胸の鼓動、呼吸が乱れそうで不安になり、胸に手を当てる。



「顔、紅くなってるよ」



遥と空に言われて思わず、「からかうなよ。真剣な話をしてるのに」と呟く。



「詩月さん、マネージャーと話してよ」



リーダー昴が冷静に、でもどこか沈んだように言い、立ち上がった。



「いいのか?」



「僕らだって、真意を知りたい」



昴の毅然とした真剣な顔は、とても年下の少年には見えない。



「僕らには話してくれないことも、詩月さんになら話すかもしれない」



懇願にも似た表情を向けられ、昨日のマネージャーとの会話が頭の中を渦巻いた。