風の詩ーー君に届け

「つまりね。

あなたの演奏は、聴いた者を惑わせ狂わせて演奏できなくしてしまう。

あまり有名ではないんだけど『ローレライ』って、あなたの演奏は演奏家潰しだから、あなたとは共演させたくないっていう隠語になってるの」



「そんな……」




メンバーが各々声をあげ、顔をひきつらせる。



「緒方……君はオブラートに包んで言えないのかな。

それだと身も蓋もないだろう。

言った方はもっと辛い筈なんだ……」



「あなたが辺り気にせず、号泣するほどの言葉を言った人が?」



緒方は澄ました様子で僕を見上げる。



あ……やっちまったな。


僕は額に手を当て天井を見上げ、思い切り溜め息をつく。




「あの電車の中での画像って……」