風の詩ーー君に届け

照りつける陽射しを極力避け、日陰を歩く。



首に巻いた暑さ対策の冷却タオルは、半時間もすると生暖かくなり、ちっとも用をなさない。



「ダメだ」と溜め息をつき、湿ったタオルをビニール袋に入れ、鞄に仕舞う。



電車に乗ると冷房で冷やされた車内と、外との温度差に「ここまで冷やさなくても」と思うほど冷え冷えとしている。



風の吹き出し口を避け、座席につくと見知った顔と目が合った。



「周桜くん……」



零れた言葉は、どこか気まずそうだ。



「緒方、この間はすまなかった……言い過ぎた」



ポツリと呟く。



戸惑ったような緒方の顔に、話題を変えた方がいいなと感じながら、何を話していいのかわからない。



「また画像が掲載されているわね。観た?」