風の詩ーー君に届け

「週刊誌の件は出版社に抗議し謝罪要求して、近々謝罪文が掲載される」



理久が苛立ちを隠せず、喋る。



「情報を流したのは、うちの看護師。

詩月とも仲が良かった。

昨日付けで解雇してる」



「周桜は知っているのか?」



「いや、詩月には話してないがおふくろさんには親父が話した」



郁子は鳩が、豆鉄砲を喰らったような顔をしている。




「ったく、信じらんねぇ。詩月は謝ってきた」



理久は言いながらスマホで動画を開き、郁子の前に突き付ける。




「詩月のことだ。何も考えなしに、こんな目立つ真似はしない。

アイツは昨晩、週刊誌の件を謝りに来た。

『迷惑な記事が出てごめんなさい』親父と兄貴に謝っていた」