風の詩ーー君に届け

詩月はスマホを思わず、耳元から離す。


腕の長さ分離していても声が響く。



「YOU TUBEが何か?」



「スゴいアクセス数なんだ!! 詩月さん、路上で……画像のURL送るから観て」


詩月はかなり興奮している様子の昴に、わけがわからず、メールを待つ。


折り返し、掛かってきたメールのURLリンクをクリックし、息を飲んだ。


昨日。

ビル街に設置された巨大スクリーン前、フローラ化粧品CMが流れている向かい側で、妹尾と交わしたやり取りが再生される。


胸をはだけて語った、前後を含めた一部始終が。


――撮られていたなんて……



昨日、夕方からのアクセス数は既に6桁を越えている。



胸をはだけた詩月を真正面から撮した映像。



再び、着信音が鳴る。