風の詩ーー君に届け

色々な雨を凌ぎながら、人は生きてる。

今日は雨でも明日は晴れて、虹が架かるかもしれない。



儚い虹かもしれないけれど、その儚い虹が観たくて人は夢を叶えようと頑張るの。

後先を考えないで」



まるで、自分自身の生きてきた数十年を振り返るように――。



後悔はしたくないと母の横顔が語っていた。



病室で静かに、瞳に滲む涙をハンカチで押さえながら――。




何も恐れる必要なんてない。

何を嘆く必要もない。



僕も母も、精一杯生きているのだから。



詩月はフッと息をつき顔を隠すように、目深に被っていたキャップを脱いだ。




あんな記事がなんだ



沸々と沸き上がる思いに胸が熱くなる。


言いたい奴には言わせておけばいい。



顔を隠して目立たないようにする必要なんてない。



僕はここにいる。