雪ノ空【完】



きっと驚くだろうね、トラ。

よし、もう今日は寝よう…。



「雪くーん、雪くーん?」

「ん………?看護婦さん……おはようこざいます」

「おはよー!!今日もいい天気だよー!今日は午前中から外出許可おりてるから街に出ていいよー!」

「え、ほんとですか?午前中から?」

「ええ!外出する時は受付の人か私にいってね!」

「わかりました。ありがとうございます」

「いえいえ!最近は寒くなってるねー!もう冬なんだね!」

「はい、冬ですね」

「今年は雪、たくさん積もるだろうね!」

「………ですね。俺の好きな…雪」

「あっ、ごめんね、こんな話………」

「いえ。絶対にクリスマスまでは生きたいんです。いえ、生きなくてはいけないんです」

「……そっか。あ、来週ね!この病院の小児科の子達のためにクリスマスパーティー開くの!参加して欲しいなぁ!」

「え?俺がですか?」

「うんっ!リコちゃんも他の子も雪くんのこと気に入ってるし!だめかな?」

「いいですよ。必ず参加します」

「よかった!それじゃあ、良い一日を!」

クリスマスパーティーか。

何年ぶりかな。