雪ノ空【完】



もし……自分がこんな最期を迎えたら。

トラは…魅夜都みたいに泣くのかな。

俺は…トラに辛い思いをさせるのかな。

「トラ」

「んー?どしたー?」

「俺には…あとどれぐらい時間があるのかな」

その言葉をいった後、俺は後悔した。

トラは辛そうな顔をして

俺を見ていた。

「あ、ごめ…」

「わかってるよ!不安なんだろ?大丈夫だって!怖くなんかねぇよ!なっ!」

自分が辛いくせに。

またこうやって笑うんだ。

「なあ、トラ。いいこと思いついた!明日は6時ぐらいに来てくれない?」

「別にいいけど…何でだ?」

「ひみつ。来たらきっとわかるよ。それまでのお楽しみ」

「おう?あ、そろそろ消灯だよな!んじゃ、また明日なー!」

「うん、また明日」