雪ノ空【完】



「雪、大丈夫か?」

「う…ん、だいじょ……ぶ…ハァ…!」

「ごめんな、ペース早かったよな。そこの公園に行こう」

そういってゆっくり手を引いてくれた。

俺はベンチに座って、息を整えた。

「急に連れ出したりしてごめん」

「……ううん」

「…風邪はどうだ?」

「うん、もう治ったよ。あの時はありがとう」

「………アイツと付き合ってるのか?」

「え?アイツ?」

「…………望月 飛羅緋…だっけ?」

「あぁ、確かに一緒に住んでるけどトラは親友」

「……そうか」

「あー…今日はどうしてあのお店に?」