「あやちゃーん。テスト勉強どう?」
「結構いい感じだよ」
学校では、琉璃ちゃんと勉強の近況報告。
「琉璃ちゃんはどう?」
チラッと、光平くんの方を見た。
光平くんはいつも、友達と呑気におしゃべりしてるんだけど、今は休み時間に関わらず、必死に勉強してる。
「必死にがんばってるみたいだけど」
「やる気になってくれて、よかった……。本当に」
琉璃ちゃんの表情は、ちょっと切なげ。
「実はさ、今回のテストで平均点取らなかったら、別れるよって言ったの」
「えぇっ!!」
「もちろん、冗談のつもりだけど」
すごい……。
冗談でそういう事が言えるって、度胸あるなぁ。
「てゆーかさ、テスト勉強、もしかして村上くんとしてるの?」
「ううん、日向くんとはしてないけど」
「そうなの?なーんだ」
なーんだって……。
「琉璃ちゃん、やけに日向くんを気にかけるね」
「2人見てると、いつも思うんだ」
「何を?」
「早く付き合えばいいのにって」
本当に、冗談がお上手なんだから。
「日向くんは幼馴染だよ?だから、お付き合いは……」
「でも私からしたら、2人、お似合いだけどな」
お似合い、か。
私と日向くんって、似合ってるの?
それってなんか……複雑。

