「あれ、顔赤いよ?熱ある?」
「……先生のせいです。何でもかんでもズバズバ……。反則ですよ」
恥ずかしくて先生の顔がジッと見れない。
「そ、そんなに見ないでください」
「ううん、見るよ。照れた顔、もっと見せて?」
子羊さんに見えるけど、こういう所は狼さんみたい。
うぅ…、もうドキドキし過ぎて顔が熱い。熱過ぎてヤバイ。
「お待たせしましたー!」
定員さんの元気な声がした。注文したジュースがきたみたい。
……天の助け。
ドキドキを落ち着けようと、注文したリンゴジュースを一口飲んだ。
「先生って、付き合ってる人……いないんですよね?」
「うん。いないよ」
「じゃあ……好きな人は?患者さんとかに、アプローチされたりしないんですか?」
言った後で、少し後悔した。
馴れ馴れしい質問だったかもしれない。
「んー、メアド教えてとか、デートしてとか、よく言われるけど」
やっぱり。明らかにモテそうだもんね。

