堪えようとしたんだけど、堪えきれず溢れ出す涙。 「あれ、嬉しくなかった?」 「その逆です……。すっごく嬉しいです~!!」 情けないくらいに、大泣きした。 嬉しくて泣く私を、智也さんは優しく抱きしめてくれた。 「でもこれ、ブランド品ですよ?高かったんじゃないですか?」 クラスの女の子が「彼氏にプレゼントされたーい」とか言ってた。 けどお値段はかなりの物。 「まぁ、そこそこ。でもそれブランド品だったんだ~」 これがブランド品だと、智也さんは知らなかったらしい。