「ねぇ、聞いていい?」
帰り道。“あの質問”をしてみる事に。
「正直に答えてほしんだけど……年上ってありだと思う?」
「え?年上?何の話?」
「だからね!年上の人って、恋愛対象としてどう?」
私の質問に「んー…」と唸りながら、真剣に考え込んでた。
「どれくらい年齢差があるかにもよるな!」
返ってきたのは、もっともな答えだった。
「19歳の年の差とかどう?」
琉璃ちゃんは援助交際とか言って否定してたけど…。
「19歳!!それはさすがにないだろ~。あり得ない!恋愛対象外だろ」
日向くんの言葉がグサッと突き刺さった。聞かなきゃよかったかも…。
「でも俺は年上より、同い年の方がいいな」
「へ?」
俯いていた視線を上げて、日向くんの顔を見ると、珍しく少し真剣な表情をしてた。
「同い年の方が話も合うだろうし、学校で毎日顔を合わせられるじゃん!」
…確かに。
日向くんの言葉には、納得かも…。
「てゆーかあやってさ、好きな人とか…いないの?」
「えっ!!」
予想外の質問に声が裏返った。
「…もしかして、いるの?」
黙ったまま、首を横にフルフルするので精一杯。

