「純に相談したら、好きな子に触れたいって思うのは普通の事なんだって」
恥ずかしくて、智也さんの顔が真っ直ぐに見れなくて。
つい、俯いた。
でも智也さんが片手で私の顎を掴み、クイっと顔を上に向けさせられた。
「下は見ないで。僕だけを……見て?」
私を見つめる真っ直ぐで優しい視線に、釘付けになった。
室内には時計の針の音だけがする。
私と智也さんはお互い無言のまま、見詰め合ってた。
この状況、いつまで続くの……?
心臓が、持たない……。
そう思ってた時、ようやく智也さんが口を開いた。
「あやちゃんに、触れたい」

