「あやちゃん……食べてもいい?」

「なっ…何をっ!!」



ボっと、燃えるんじゃないかってくらい全身が熱くなった。






「わ、私…食べられちゃうんですか……?」



ドキドキしつつ、彼を見上げれば、






「もう~。いつも誘惑するの上手いんだから……。本当、敵わないなぁ」



それは、こっちのセリフです。


私はいつもいつも、結局あなたには敵わないから。






「ねぇ、食べていい?」

「…は、い。食べて…ください……」




2人きりの院内で、私達は甘い時間を過ごした。


とは言っても、もちろんキス止まり。




智也さんは、キス以上の事はしようとしなかった。