「ラブラブね~。大丈夫よ、あや。お父さんには私の方から言っておくから」
お母さんっ!!頼りになります!!
「あっ、いけない!!今日も朝からお仕事なんだっ!!じゃあね!智也くん」
バタバタと、お母さんは嵐のように去って行った。
「翔太くんは、まだ認めない気なの?」
気がつけばお兄ちゃんは台所で牛乳を一気飲みしてた。
やけ飲み?
「結婚なんて…そんなの、認めないもん……」
クールで知的な兄が、この時ばかりは子供に見えた。
意地っ張りなんだから。
「どうしても認めないの?」
と聞けば、
「うん」
ムッとした表情で返ってくる返事。

