じゃあ…これで私は、智也さんと……。 「あやちゃん」 「はっ、はいっ!!」 ふいに名前を呼ばれ、声が裏返った。 智也さんは私の手を握り、立て膝をついた。 思わずドキドキ。 「僕と……結婚してください」 ……え? えぇっ!!!!こ、これって……。 プロポーズ、なのかな? サプライズとか一切なしの、かなりシンプルなプロポーズだけど……。 「智也さん……」 私の手を握る彼の手に、そっと自分のもう片方の手を重ねた。