手を繋いで、智也さんの家へ。
「車道側は僕が歩くよ」
こういう何気ない気遣いにも、キュンっとくる。
彼の家に着いて、ソファーに座るよう促された。
「さっさとご飯作っちゃうね。何食べたい?」
「何でもOKです」
智也さんが作ってくれた物なら、何でも来いです。
「あ、ジュース飲むよね?」
冷蔵庫を開けて、缶のジュースを取り出して、私に差し出した。
「ごめんね~。缶ジュースしかないや。桃味だけど、いい?」
「はい」
智也さんは台所へ。
私は缶を開けて、渡されたジュースを一口ゴクリ。
「んん?」
これって、炭酸?
桃味の炭酸ジュース?
でも、何かが変……。おいしいけど。

