隣に座る彼の肩に、もたれかかった。
「私も…大好きです」
2人きりの空間。
やっぱ居心地いいな。
「僕も。好きなのは、あやちゃんだけだよ」
見た目は草食系のくせして、大胆な事をサラリと言っちゃうんだもん。
大人の余裕ってやつかな?
「今度から、陽菜ちゃんにあんな事されたら、ハッキリ言うよ。可愛い彼女がいるからって」
わざわざ“可愛い”って言わなくても…。
智也さんは、ちゃんとメリハリをつけてくれるみたい。
だったら私も……。
「智也さん、実は私…日向くんに、告白…されたんです…」
「…そっか」
あまり驚いてなかった。
もしかして、気づいてたの?
日向くんの気持ちに。
「返事は保留にしたんですけど……近いうち、ちゃんと断りますね…」
私も、ちゃんとメリハリをつけよう。
せっかく好きになってくれた、日向くんには悪いけど。

