先生、甘い診察してください




「えぇぇっ!!!」



絶叫した。



日向くんが…私を!?あり得ないよ…。





「俺にとって、あやが初恋なんだよ。お前以外の女は、昔から眼中にない」



だから、モテるにも関わらず、彼女を作らなかったのか…。


って、納得してる場合じゃない!!





「でも…私は……」



私には、もう…大好きな彼氏が…。





「正直、ショックだよ。つーか、ガッカリ」

「え…」

「あやがあんな、いかにも頼りなさそうなボサっとした人を選ぶなんて」

「そんな事ないよっ!勝手な事言わないで…!」


智也さんの事、何も知らないくせに…。






「でも…納得、できないんだよ。あいつと付き合うなんて。だって…だって……」



日向くんは急に俯いて、黙ってしまった。


さっきから私の右手は握られたまま。







「あやは俺と結婚するんだろ!約束したじゃん!」

「なっ…何それ!そんな約束っ…」



結婚の約束って…。



私は、プロポーズされた覚えなんて…。