先生、甘い診察してください



初めて操作するスマホに、最初は苦戦気味だったけど、先生は飲み込みが早いらしく、



「あー、ゲームオーバー!もう1回」


あっという間に、アプリのゲームに夢中になってた。




「うぅ、ゲームのくせに……手ごわい」


ゲームに夢中の先生、可愛い。


見てて飽きないな。



頬杖をついて、夢中でプレイする先生をジッと見つめた。




「よし!やっとクリアできた~。ねぇ、他にはどんな……えっと、アップル?」

「……アプリです」



程がある天然ボケ。


面白過ぎる。




「先生はまだガラケーなんでしたっけ?」

「ガラ?僕の携帯は、閉じるタイプのやつだよ」



先生がポケットから出した携帯は、ガラケー。


色は水色。



「先生にピッタリな色ですね」

「最近の携帯って、すごいね。いろんな機能が付いてるんだもん。僕は機械音痴だから、使いこなせる自信はないけど」



やっぱ、少し感じるな。


ジェネレーションギャップ。




「よ、よかったら…使い方くらい、私が…教えますよ?」


余計なお世話だったかな?



「んふふ、ありがとう。嬉しい」


先生はふんわり笑った後、少し切なそうな顔をして、




「あやちゃんはさ……」



いつもと少し違うトーンの声。


深刻な話かな?