「…失礼します」

ゆっくりドアを開けて確認すると、資料を机に並べている人が居た。

後ろ姿だから顔はよく見えないけど…

(誰だろう?)

そう思った瞬間、資料を机に並べてた人が振り向いた。

「篠原さん」

「え…内海くん」

「……」

「……」

昨日、携帯で話したとは言っても、何だか恥ずかしい。

(…ど、どうしよう。内海くんも黙っているし)

恥ずかしくて俯く私に、内海くんが口を開いた。