「…妖王の傷だけではなく他の妖怪の傷もそうですが、鵺姫の血を飲むことで治すことができます。
とは言いましても三篠様は他の妖怪に小雛様の血は飲ませないと思いますが」




紅葉は眉を下げて苦笑いした。




た、確かに……
それはあり得るかもしれない。




三篠は独占欲というか、一度手に入れた物は誰にも渡さなさそうだし。




私の血で、いろんな妖怪の傷を癒すことが出来るんだ。




今更だけど、私の祖先の白鵺って一体何者なんだろう。




私はその白鵺の一部の力しかないけど、白鵺は人類最強と言われるくらいだからたくさんの力を持っていたはず。




鵺姫と妖怪の世界のことは何となく分かったけど、まだ謎の部分が多いな……




そんなことを思いながら、私はため息をついて校門をくぐった。