子犬系男子の溺愛っぷり。

時計を見ると、9時40分。

ここからだと駅前まで15分はかかるから、結構ギリギリかも…


「行ってきます」


急いでスニーカーを履き、慌ただしく玄関を後にした。

後ろからは、お母さんの呑気な声が微かに聞こえていた。


外はカラっと晴れていて、額に汗が滲んできてしまうくらい暑かった。

………本当ならば、こんな暑い日には外に出ないで家の中でクーラーに当たってる方がいいんだけどね。


憂鬱な気分のまた、駅前えと続く道を歩いて行く。

身体に突き刺すような暑さが、憂鬱さを更に倍増させていく。

……今すぐにでも家に帰りたい衝動に駆られながらも、足を止める事はせず、一歩一歩歩いて駅前を目指す。


駅前に近づくにつれて人が徐々に増え始めていた。

うわー……人、多すぎでしょ。

遊園地ってこれよりも人が多いんだよね……、嫌になってきた。


そんな事を考えていると、いつの間にか駅前に着いていた。


「あ、怜先輩ーっ!」