子犬系男子の溺愛っぷり。

…てか、あたしが猫って?

全く意味が分からないんだけど。


「猫って構われると無視するでしょ?なのに構わないと甘えてくるし。…それと同じって事ですよ」

「同じって?」

「さっき怜先輩から擦り寄って来たんですよね」

「…え。」

「俺の体温が離れるのに気付いたんですかね?無意識でも」


全く身に覚えがない。

寝ていたから当然と言えば当然なのだけれど…。

自分から裕貴君に擦り寄って行っただなんて信じられない。


だけど裕貴君は嘘をついてるようには見えなくて…


…ほ、本当なんだ…っ

あたしが擦り寄ったって事。


「俺の腕の中で眠ってる怜先輩めちゃくちゃ可愛かったですよ」

「…っ」

「我慢との戦いでした」

「なっ…!」


裕貴君てば本当にストレートだよね。

遠回しに言うのが苦手なのか分からないけど、思った事・感じた事は全て嘘偽りのない真実だけを話してくれる。


嬉しいか嬉しくないかで言えば、もちろん嬉しい。

…けど、恥ずかしい。


あたしが恥ずかしがってる事をいいことに腰に回っている腕にギュっと力が加わった。

そのせいで顔の距離が更に近づく。


このくらいの距離になるのは普段まずない。

あると言えばキスをする時だけ。

…もちろんされる方だけど。