子犬系男子の溺愛っぷり。

ドキドキして心臓がおかしくなってしまうんじゃないかってくらいうるさくて…


だけど、安心する。

ホっとしてしまうんだ。


裕貴君の腕の中にいると不思議なくらい安心してしまう。

それは、きっと好きだから。


ううん、大好きだからかな。


ほんの少しの間だけ抱きしめあって、背中に回っていた裕貴君の腕から力が抜けて少しだけ解放された。


また顔が降りてくるのが見えたから、ギュっと目を瞑ると、今度は唇ではなくてほっぺにキスされた。


目をぱちくりさせていると、『本当はここにしたかったけど、それはクリスマスまでとっておくね』とあたしの唇に手を添えて甘い声で言われた。


……っ

あたし、ハメられた!?


「怜先輩、家入るまでにその真っ赤な顔何とかしてくださいね?」

「なっ…うる、さい…っ」


"真っ赤"なというところをいつにも増して強調させて言う。

自分でも自覚してます!


顔にすぐ出るのは嫌でも分かる。

何でもバレちゃうもん。


こんなんじゃお母さんに聞かれるのがオチだもんね?

ちょっとだけ外の風にあたってから家に入ろうかな…。


うん、そうしよう。

それが絶対にいい。


「じゃあ、次こそ帰りますね」

「うん」

「クリスマスに会いましょうね」

「…ん」


『またね』と言って来た道を帰ると、少しずつ裕貴君の姿が夜の闇の中に消えていく。

それを玄関の前から見送って。


裕貴君が見えなくなってからあたしは家の中に入った。